『焼陣 (AXIS FAMILY)×DARAHA BEATS』RELEASE Interview
DARAHA BEATS (以下D):自己紹介をお願いします。
焼陣 (以下焼):AXIS RECORDSのラッパー焼陣です。
D:12INCHリリースおめでとうございます。
焼:ありがとうございます。
D:リリースの経緯について教えて下さい?
焼:今作が自身初の音源で、ラップを始めた2004年当時、深い理由はなかったんですけど、自分が音源を出す時は絶対12INCHと決めてました。
当時は僕等の周りだけが僕等の中の世界で、そこではDJはレコードで主にクラブプレイしてて、今は良くも悪くもレコードはDJがかけるものっていう概念はほとんどないけど、12INCHを出すからにはやっぱり現場でDJにかけて欲しいっていう思いがあります。
流通もですし、無名のラッパーが不利なレコードで色んな事情や動向を自分で勉強する事にもなるし、無知な当時の自分が決めてた事でもあるし、アナログでリリースしました。 ただ今作の主旨は、このチェインギャングで全国に焼陣をアピールするってのが一番の狙いじゃなくて、リリースできるようになった今まで支えてくれた大切な人や仲間、先輩、後輩に向けた僕からのメッセージっていう意味も込めて作りました。
D:収録曲について質問します。まずタイトル曲"チェインギャング"について教えて下さい。
焼:THE BLUE HEARTSの曲に"チェインギャング"という曲があって、マーシーが歌ってる曲なんですけど、自分の弱さを心から歌ってるっていうか、さらけだしてて、僕的にはありがとうって言ってるかのようにもとれるし、とにかくめっちゃかっこいい僕の大好きな曲があるんですけど、それを自分なりに解釈した、チェインギャング 焼陣 REMIX的な曲です。プロデュースは同レーベルメイトのALIEN ONEで、この曲は先にリリックが完成したんで、その歌詞に合うようなメロディとドラムを後から作ってもらいました。
D:"羽衣"について教えて下さい。
焼:今現在のHIP HOP業界に対する思いだったり、その理不尽な業界に自分もエントリーする、そこで生きていくっていう僕なりの覚悟を歌いました。プロデュースはラッパーでもありトラックメイカーでもあるGIZMOです。
D:SIDE-Bの"ETERNAL FRIENDS"について教えて下さい。
焼:これは経緯でも言ったように、ホーミーに向けて歌いました。ホーミーに向けた僕の中のホーミー達の存在について、と、変わってく中で変わらないものををお互い磨き高めてって相変わらずいようぜっていう、感謝を含めた僕の中でめっちゃ前向きな歌です。
D:最後に"LYRICISM"について教えて下さい。
焼:この曲はLYRICISMっていうタイトルなんですけど、インストしか入ってません。これはライブでしかやらない曲です。
真相はライブで確かめて下さい。
全曲とも自分の身に起きた、今も起きてる事から自分なりのHIPHOPを歌にしてます。聴く人それぞれのHIPHOP、音楽感で自由に聴いてもらって存分に楽しんでもらえたら嬉しいです。 現在RELEASE LIVEで各地遠征に行かせてもらってます、アナログにしてるので聴けない方もいると思いますので、機会作っていただいて是非現場のライブ観に来て下さい!
D:リリックを書く時はどのように書いてますか?
焼:基本的に気付いたら常に頭で歌詞考えてしまってます。メモ出来る時はメモしますし。仕事中だったら携帯のメモ。 一曲としてではなく、その都度、感じた事をメモして、溜まってきたらトラックもらって曲のテーマを決めて、そのメモから抜粋したり、続きを書き足したりして曲を作ってます。
D:HIP HOPについて?
焼:自分の中での壁ってほとんどの人に存在すると思うんです。
音楽活動してる人もそうでない人も関係なく、自分の中の壁や人それぞれの悩みを抱えながら日々社会の中で生活しています。
その中でも曲げないで、譲らないで、頼らないで、簡単に諦めないで妥協しないで自分がこれって思った事を続けて、行動にしていく事がHIP HOPだと僕は思ってやってます。だから人が音楽を奏でれば、その人が奏でたい音楽、ジャンルになると思います。ただ、僕は僕をHIPHOP、RAPと思ってやってますが。
反骨精神の中で生きているけど、当然それだけじゃなくて、その中で、出会った、大切な人や仲間、同志達の事や起きたドラマ的な部分を歌ったり、ピースを歌ったり、それも僕なりのHIP HOPと思ってやってます。
D:山口のシーンについて教えて下さい。
焼:山口のHIP HOPシーンで活躍している人達に申し訳ないですけど、山口のHIP HOPシーンを考えて活動した事は一度もないです。ただ山口を離れない理由は、僕含むTARが、山口以外にも音楽を発信していって、少しでも山口県のクラブシーンに興味を持ってくれる人が増えたら良いなとは思ってますし、そこは意識してます。レペゼンのつもりで。
D:日本のHIP HOPシーンについて?
焼:どうこう言うつもりはありません。
ただ、リリースしてみて気付いた事は、メディアの中心は東京。ではそこだけ狙えばいいのか、その人達の目の前を飛び交うには、東京にも山口県産の音楽を聴かせるにはどうすればいいか。色々なやり方があるけど、今はあまりそこばっか考えてません。地方にもやばい音楽存在するし。本当に伝えたい事や歌いたい事をこれからも歌っていきたいし、やっぱりシンプルに制作とライブが好きなのでそこに重点を置いてこれからも活動していきたいです。
あと、流通を通すならアプローチや流通会社もすげぇ重要だなぁと感じました。
D:福岡のシーンについて?
焼:山口から見た福岡は、皆ハングリーですごく音楽好きなイメージです。日本全国にしても、福岡には独立したシーンがあるような気がします。福岡にLIVEしに来たら、皆快く遊んでくれるし、逆にナメンなよみたいな、雰囲気を感じるからとても刺激になる街です。 住んでる場所っていうよりも、届けたい気持ちで、皆で動いているから良い悪いはなくて、そういう行為、そのものが今の福岡のシーンを作っているようにも思います。
D:今回はインタビューを快く受けて頂いてありがとうござました。最後に一言お願いします!
焼:PEACE TO DARAHA BEATS。僕のアナログ以外にも色々な音楽がある所だから是非皆来て欲しいです。
D:もう一言!!
焼:THE AXIS RECORDS、これからも各地クソでけぇ音でならしに行くぜ!!
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